菊川裕幸ゼミ
地域農業の活性化を目指して
「兵庫の農業は日本の縮図」と呼ばれるように、多様な自然環境のもと、それぞれの地域の気候・風土に根ざした多彩な農業が展開されています。一方で、就農者の減少や高齢化など様々な課題が農業を取り巻いています。菊川ゼミでは地域が抱える農業の課題解決に向けて様々な活動を行っています。
規格外梨の利活用~神戸市西区三水園との連携~
2022年4月から現在まで、4年生を中心に規格外梨を活用したプロジェクトに取り組んでいます。通常、生産された梨は選果機によって等級が決まりますが、そのうち5~10%は傷や色によって規格外となり、廃棄されています。規格外となっても、味は通常の梨と遜色なく、おいしくいただけるものが多いです。そこで、菊川ゼミでは規格外の梨を使用した「梨ジャム」や「梨ジャムパン」づくり、産地のPR活動として梨の販売会などを実施しました。梨ジャムづくりは兵庫県立農業高等学校と連携して行い、大学祭で販売し、好評を博しました。今後も取り組みは継続していく予定です。
地域特産品による農福連携~丹波篠山市襷農園との連携~
2023年4月より、3年生を中心に丹波篠山市にある就労継続支援B型事業所 襷農園と連携し、地域特産品である「丹波黒大豆」の栽培と収穫物の販売を行っています。こうした障害福祉事業所が農業生産を行う取り組みを「農福連携」といい、減少する農業の担い手の確保や耕作放棄地の減少が期待されています。菊川ゼミでは学生が種まき、定植、収穫、調整等の農作業を通じて利用者と交流し、農産物を大学内で販売し、その収益を工賃に反映させるといった協力を行っています。年末には、市内の放置竹林を整備し、その竹を使用した門松アレンジメントの製作、販売も実施しました。