都村聞人ゼミ
子どもと教育から公共性について考える
子育ては家族が担うものと考えられる傾向にありますが、社会的な営みです。公的な支援、地域社会のサポート、学校教育などがあってこそ、子どもは発達していきます。このように捉えると、社会全体で次の世代を育てていこうとすることが重要となります。他方で、現在の日本では少子化が進行しています。少子化の原因としてはさまざまなものが考えられますが、若年世代が日本社会は子どもを育てにくい社会と考えていることもそのひとつといえます。そこで、2年生の都村ゼミでは、子どもと教育に関する問題を通じて、「公共性」について考えています。
前半は、①公共性とは何か、子どものイメージと成人、ブラック校則と多様性、保育園・公園の騒音問題、子育てバリアフリーについて社会学的に学びながら、グループディスカッションを行います。また、②ゲームを通じて人生の経済的なプランについて疑似体験し、③映画を通じて親子関係について考えます。
後半は、子どもに関連する何らかのテーマをグループごとに設定して、神戸三宮・元町地区でフィールドワークを行います。街を歩きながら、テーマに関する気になったものを写真撮影し、考察します(フォト・エスノグラフィー)。写真と調査結果に基づき、各自が記事を書き、レイアウトを工夫し、発表資料を作成します。
以上のような活動を通じて、子どもと教育から公共性、多様性の問題を考える力を養うことを目指します。