李洪章ゼミ
地域における多文化共生のために、大学生にできること
2023年11月19日、李ゼミの3回生が中心となり、新長田の大正筋商店街で<わくわく多文化フェスティバル「あいあいがさ」>を開催しました。
神戸市長田区には、在日コリアンやベトナム人をはじめ、外国にルーツをもつ多くの住民が暮らしていますが、その子どもたちのなかには、自らのルーツについて知る機会や場所が少なく、自らのルーツをネガティブにとらえてしまっている子も多く、また、「多文化」や「国際化」といった言葉でまとめられてしまうことで、それぞれの子どもたちの具体的な「顔」がみえてこないという現状があります。
李ゼミの学生は、論文の講読や長田でのフィールドワーク、住民へのインタビューを通じて、こうした外国ルーツの子どもたちが抱える課題を知ることになりました。そして、それを乗り越えるために自分たちにできることを模索した結果、地域の子どもたちが自分のことをよく知り、友達のことをよく知るための機会と場所を提供するために、子ども向け多文化イベントを開催することになりました。
神戸学院大学には「学生チャレンジプロジェクト」という、学生が主体となった取り組みを支援する制度があります。「あいあいがさ」は審査の結果みごと採択され、当初イメージしていたイベントを実現させることができました。
イベント当日には130名の来場があり、保護者の方々からも「また開催してほしい」「長田らしいイベントだった」との感想をいただきました。もちろん、本来ターゲットにしていた年代の子どもたちの参加が少なかったことや、イベントの趣旨を伝えきれなかったことなど、反省点もたくさんありますが、その経験も活かして、「地域に学び、地域に返す」ための活動を進めていきたいと思います。